据え付け後の寸法
据え付け後の寸法を大きいと感じるか小さいと感じるかは、判断が分かれそうです。Realforce91の寸法は、幅366×奥行き168.5×高さ28.3(最下段)~38.0mmです。今少し、それぞれの次元に分解して見ていきましょう。
幅方向は圧迫感無し
幅はキットの寸法そのものとなり、Realforceに比べては21mm増となります。しかし、実質的に天板がせり出している「軒」部分のみで増分を弾き出しているので、キット本体部のキーボード本体に対する増分は左右の板厚の合計で4mm程度となります。
キーボードの右側面にぴったりとマウスを添える事態もあまりないでしょうが、Airpad Pro + ソール + Logicool MX-Rの最強セットであっても、装着後のキーボードの天板と緩衝することなく使えていますので、圧迫感は感じませんでした。
奥行き方向はパームレストの評価次第
奥行きが最大の変化で、Realforceに比べて実に71.5mmの増加となります。向こう正面の天板の「軒」は左右に比べて半分程であり、増分はほぼ全て圧倒的な存在感を示すパームレストによって占められます。
私は水泳をやっていた所為か、指が短く掌が大きいという少々格好悪い手の形をしているのですが、手首まで余裕のあるパームレスト部が確保されています。奥行きは最下段のキー用の穴から計ると、実に77mmに及びます。
この部分はRealforceのみで打鍵する場合のパームレスト部にほぼ相当するため、もともとデッドスペースとなっており、個人的にはフットプリントの大きさほどには圧迫感がないと感じたのですが、これは人それぞれかも知れません。お気に入りのパームレストがあるという場合にはそもそも本製品を買い求めないとも思われますが、Λ字型のスペースはなかなかに捨てがたいもあります。例えば、職場では、コクヨのB7伝言メモ(メ-93)がいつの間にかちゃっかりと両手首の間に鎮座しておわすことが多いです。
なお、Realforceをチルトさせ、両脚の間の股部分に液晶ディスプレイの脚を潜り込ませることによって設置面積を節約している場合には、それらの努力を行えないことも注意すべき点です。
高さ方向は変化なし、ただしパームレストを考慮すること
高さについては、外形寸法とパームレスト部を分けて考える必要があります。外形寸法、すなわちキートップ部までの高さは、Realforce本体にキットの底板による底上げがなされただけの2mm増となります。従ってほぼ変化はありませんが、ここで考慮すべきはキットが「軒」として提供しているパームレスト部分です。
キットは最奥部の高さ32mmから、最前部の高さ12mmまで、緩やかな傾斜を描いています。Realforceのパームレストを用いない場合の使用時に比べて、手首~掌部が触れる箇所の高さは14~18mm程増加しています。
パームレストの存在は、設置面積・体積よりも、打鍵感にこそ影響が大きいと思いますが、それはまた以降のページにて述べます。
パームレストの結論 ~ 細長くはないが実用上問題はない
さて、このように値で表現しても解りにくいので、一つ解りやすい例をご案内しましょう。キットのアスペクト比1.6125:1は、WUXGA(1920×1200)のそれ(1.6:1)にほぼ相当します。
キーボードに一家言或る向きは、コンピュータの三大機能であるIPO(Input, Process, Output)のうち、定量的に解りやすいProcess(CPUの性能やRAMの搭載量等)にのみに着目せず、Inputを大事にするリテラシの高い方々であると推察しますが、そうであれば恐らくOutputも欠かせなく大事にしていると勝手に想像しますので、当該解像度の実感も湧くのではないかと考えます。いやまぁ単なる入出力機器マニアだと言われてはその通りなのですが。
ということで、より一般に膾炙した例としては、昨今急速に普及したいわゆる薄型ハイビジョンテレビの16:9(1.78:1)よりもさらに正方形(1:1)に近づいているとも言えます。そうした形をしたキーボードが想像出来ない向きがいるかもしれませんが、どっこい世の中にはパームレスト付きのキーボードもあるもので、それがIBM USB Travel Keyboard with Ultranav (31P9490)です。
悲しむべきことにIBMロゴではなくThinkPadロゴ(いきなりLenovoロゴに切り替えるのは敷居が高かったため)となっていはいますが、2007年8月現在もまだ販売されています。トラックポイント付き・テンキーレスのキーボードをまず求めていた都合上、個人的にはこのプラスティック製のキーボード一体成形のパームレストは蛇足であったと感じています。ノートPC用としては優れているパンタグラフ式のキーボード であっても、デスクトップ用のキーボードとなるとまた話が別なのだなと感じましたが、これはまた別の話。キーボードは幅315×奥行220×高さ22mmであり、アスペクト比は1.4318:1と、かなり正方形に近づいてきました。
話が逸れましたが、少なくとも、Keyboardのboradの「板」という意味に補足付けられている「細長い」という含意については、感じなくなりました。しかし、その原因である奥行き方向の増分は、上述の通り掌が占有していた場所でもあるため、実質的な増分はあまり感じないというのが正直なところでした。
こうして寸法を考えたところで、デザインについて次のページで目を触れて行きましょう。