エスペラントは日本語と同様に語順が比較的自由です。対格(akuzativo; 英accusative)の名詞句は述語(predikato; 英predicate)の目的語(objekto; 英object)であり、主格の名詞句は主語(subjekto; 英subject, nominative)となることによります。よって、以下のいずれも非文(nefrazo, 英nonsentence)とはなりません。
歯の浮くような例を挙げましたが、それはそれとして、エスペラント語日本語翻訳システム「Ermitejo」では、構文解析と意味解析に主辞駆動句構造文法(HPSG: Head-driven Phrase Structure Grammar)という近代的な文法を採用しています。より正直に述べるなら、採用を決めて実現可能性調査を終えた段階で、まさに文法を記述し始めて間もない段階です。
さてそこで問題となるのは、HPSGにこの自由語順言語をどう実装していくかというものです。
御多分に漏れず、HPSGは英語の実装についての研究が最も盛んであり、英語は語順が比較的固定されているので、英語のHPSGの文法(規則・制約・語彙辞書)をそのまま用いることは出来ません。日本語のHPSGによる実装の研究もありますが、限られた公開物を拝見する限りでは私の頭では理解が追いつきかねました。
そこで、備忘録を兼ねて以下に実装方法の考察を述べてみます。
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