そういえば1月15日からwillcom.comというメールアドレス用ドメインの供用が開始されました。ということで、エスペラントのメール辞書引き機能について、「短い方のアドレス」の受容可能アドレスの規則を変更し、先程対応版を反映致しました。
早めの対応が出来なかったささやかな理由や、実装してみて気付いた違和感などは、コードを肴にしつつ以下で述べます。
恐怖の先送り症候群
いっそのこと開き直って、
- 最初から対応版プログラムを修正および反映しておけば良かったのでしょうが、
- 夜2時に帰宅する生活では流石に無理でした!
- てへッ★
などと書いてしまおうかと思いましたが、確かに今週の諸々の事情は事実とはいえ、2008年10月28日付のニュースリリースでメールアドレスの新ドメイン「willcom.com」の導入についてとして周知されていた事項なので、素直に先送りの怠慢を認めます。WILLCOMユーザの同志の方々、ごめんなさい。
……という自分のことを棚に上げるというかスタックに積みつつ、「移動体通信向け処理を実装している方々は対応をお忘れなく!」と念押ししてみたり。自分もWILLCOM党なので、移動体通信向けサービスから仲間外れにされると寂しいです。
並べて際立つwillcom.comの違和感
さて、コードに手を入れてみると、willcom.comというドメインについて、とりわけ.comというgTLDに対して違和感を感じます。docomo, ezweb, softbank, pdx, ido, vodafone, tu-kaなどという「.ne.jp」の中に独りだけ混じっている「willcom.com」は、実装していて唐突感がありました。
sub _is_japanese_mobile_phone : Private {
my $self = shift;
return $self->{From} =~ m{
.+
@
# マッチしたドメインから抜ける効率化のため、ユーザ数の順に列挙
(?:
(?:
(?:docomo) |
(?:ezweb|ido) |
(?:softbank) |
(?:(?:(?:d[ijk]|wm)\.)?pdx) | # さようならpdx.ne.jp
(?:[dhtcrknsq]\.vodafone) |
(?:sky\.(?:tk[ck]|tu-ka))
)
\.ne\.jp
) | (?:
willcom\.com # この辺が気持ち悪い
)
$
}xms;
}
そもそもの筋が悪いやらシンボル名をエスペラントにしたんじゃなかったのかだとかツッコミどころが諸々ありますが、ともあれ手間自体はテストケース作成~実装~テスト通過まで30秒もかからないのでどうでも良いです。しかし、他社と並べてみると、独りだけ.ne.jp組から離れているだけに、ドメインの毛色の悪さが際立ちます。
このドメイン採用にあたっては、暇?人さんが私がwillcom.comを好きになれない五つの理由の一つとして掲げられたように、通信事業者としての質実剛健さの担保を自らなげうっているように感じてしまいました。
私がwillcom.comへ変えない理由
ところで、私自身は実は余程の事情がなければpdx.ne.jpから変えるつもりはありません。従って「pdx.ne.jpに対応しているがwillcom.comへの対応を漏らしたサービス」からは仲間外れにされません。理由は単純で、私もwillcom.comが好きではないからです。
確かに、WILLCOMと一目で分かることの利点は大事でしょう。人にアドレスを連絡した500ミリ秒後に
- 「pdx.ne.jpって何ですかそれ食い物ですか」と訊かれること
- 「ISPのアドレスじゃなくて携帯のアドレスを教えてね」と勘違いされること
等は想定の範囲内です。さらに「WILLCOMのドメインなんですよ」と答えた後の、
- 「PHSなんだ、珍しいね」と感想に対する答え
- 「何でpdxなの?」という質問に対する「PメールDXというのがあって……」という答え
等々といった行動チャートでさえも、もはやTPOなどの変数項も備わったスクリプトと化してシナプスに実装されているようなものなので、まあそれは良いとします。ともあれ、そうした悲喜劇が生まれる余地がなくなるのは大変結構なことです。
しかしその一方でermitejo.comのように個人で簡単に取得出来るgTLDと同列だという存在の軽さも無視出来ません。ウィルコムにとっての利点と欠点を天秤に掛けた上での判断なら良いのですが、深慮遠謀の裡があまり見えて来ないのが、ウィルコムのウィルコムたる所以でしょうか。
「えーマジ“コムコム”?」
「押韻が許されるのは“ファルコムコム”までだよねー」
という言い回しすら思い付いてしまいました。まあその日本ファルコムのドメインですら、最初期(1990年代中盤)以降ではfalcom.co.jpを併用するようになり、いつしかfalcom.comは二軍扱いされるようになった経緯があるのですが。
閑話休題。技術に馬鹿正直なのは好感が持てるのですが、ユーザビリティの向上・対外信用性の確保・マーケティングといったものも、通信事業者としての技術の一つだと思います。過ぎたことは仕方がないので、今後の施策に期待致しましょう。
これからユーザがメールアドレスを変更する際には有無を言わさずドメインがwillcom.comに固定されてしまうので、私自身は末永く今のアドレスを使い続けて行きたいものです。
>しかしその一方でermitejo.comのように個人で簡単に取得出来るgTLDと同列だという存在の軽さも無視出来ません。
そんな知識がある人がどれくらい、いるかと考えたら
WILLCOMの社名を周知させる事の方がメリットが多いと思われます。
あくまで一般人相手の商売としてね。
COMドメインが軽いという感覚は普通の一般人には
わかりにくいと思います。
アサヒ・コム
http://www.asahi.com/
セブン&アイ・ホールディングス
http://www.7andi.com/
KDDI
http://www.kddi.com/
>ユーザビリティの向上・対外信用性の確保・マーケティングといったものも、通信事業者としての技術の一つだと思います。
これらの会社はそういうことを考慮してないわけでもないでしょう。
コムコムの語呂が悪いのは確かですが。
Comment by ゆずひこ — 2009/01/17 土曜日 @ 23:29:11
もっとも、willcomのユーザー層には
そういうコアなこだわりを持つちょっと
一般人の感覚とは違う人達が少なくないのかなとは
思います。
通話定額を目当てに契約する、女子高生やカップルには
COMドメイン云々は全く関係ないでしょうし、わかりやすさ
という点でもむしろ逆に、評価が上がりそうです。
Comment by ゆずひこ — 2009/01/17 土曜日 @ 23:38:50
ゆずひこさん、初めまして。
情報格差があるとはいえ、市場の大きさを考えればこその選択だろうとは私も思います。
いずれにせよ実装する側の一つの感想に過ぎませんし、ウィルコムがさらに成長してくれれば万事良し、ですね。
Comment by Gardejo — 2009/01/18 日曜日 @ 20:34:15
@willcom.com
1/15から始まったメアド変更については熟慮した結果、自分が使っているメイン回線の方は今までどおり@pdx.ne.jpのままにし、最近新規取得した親用の回線で@willcom.comに変更した。変更開始…
トラックバック by nakao312EXblog ★明日死ぬと思って生きろ! 永遠に生きると思って学べ!!★ — 2009/01/25 日曜日 @ 11:41:16